2008 Fiscal Year Annual Research Report
matted(ma)マウスの毛包形成異常に関わる原因遺伝子の解明
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20700362
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石井 寿幸 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (90323485)
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Keywords | 疾患モデル / 毛包組織 / 突然変異 / 連鎖解析 |
Research Abstract |
被毛形成異常を呈する突然変異動物であるmatted(ma)マウスについて、ma遺伝子座はマウス3番染色体上のGlrb-3cM-ma-3.8cM-Gja8に存在するとの報告から、更なる解析により現在遺伝子候補領域をD3Mit40-0.85cM-ma-0, 85cM-D3Mit49の範囲に狭めることができている。平成20年度の研究結果は以下の通りである。 1) maマウスの原因遺伝子の解明 本マウス原因遺伝子maの候補領域は、約1100Kbであり48遺伝子が存在することが判明している。それら候補遺伝子のうち20因子について、コントロールおよびmaマウス皮膚cDNAを用いてRT-PCRによる発現量解析および塩基配列の解析を行ったが、両系統間で差異の認められた因子はなかった。今後は残りの28因子に関して解析を行っていく予定である。 2) 病理組織学的アプローチによるmaマウスの皮膚・被毛病態の解析 1) と並行して、maマウスの毛包形成異常の過程を明らかにするため、本マウスの病理組織学的検索を経時的に行なった。すなわち、正常およびmaマウスの背部皮膚を、出産直後から5週齢まで経時的に採材し病理サンプルとした。病理解析は現在までに完了していないが、本マウスの毛包形成異常におけるクリティカルポイント(=正常およびmaマウスの間で初めて組織学的に差異が認められる時期)を断定するのが目的の一つであり、おそらく原因遺伝子が毛包で発現し始める時期と一致すると考えられる。
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