2008 Fiscal Year Annual Research Report
白髪予防薬剤の作製に有効なモデル動物の開発および薬物選別の実践
Project/Area Number |
20700370
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
飯田 真智子 Chubu University, 生命健康科学研究所, 研究員 (60465515)
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Keywords | 白髪予防薬剤 / モデルマウス / 薬剤選別 / 色素細胞 / メラニン |
Research Abstract |
白髪予防薬剤を開発するために、毛色をつくるメラニン産生細胞(色素細胞)の生存・増殖に必須な遺伝子をターゲットに、その発現を上げるような薬剤選別法の検討および実践を行った。 1. 培養細胞による薬剤選別 (1)薬剤選別法の確立 : 色素細胞株に、白髪予防遺伝子のプロモータ下にルシフェラーゼをつないだコンストラクトを導入し、ルシフェラーゼの蛍光強度を測定することで白髪予防遺伝子の活性を定量できる試験系を確立した。 (2)薬剤選別の結果 : 試験した化合物のうち、現時点で白髪予防遺伝子の活性を上げる薬剤は約20%、下げるもの約10%、変化しないものは約70%であった。 2. マウスによる薬剤選別 (1)上記の細胞試験において、特に高い活性を示した3種類の薬剤について、実際にマウスに発症する白髪を予防できるかどうか検証中である。現在、最も効果的なマウスへの薬剤投与濃度、溶媒、投与時期、投与期間等を検討中である。 (2)白髪予防効果の評価法の確立 (白髪レベルの評価)色彩色差計(コニカミノルタCR-400)を用いて、白髪レベルの評価を行った。明度指数であるL*値を白髪レベルの指標として計測した。マウス個体に直接色差計のプローブ(直径8mm)を当てて測定する方法と、マウス全体から回収した毛髪の固まりにプローブを当てて測定する方法を検討した。白髪発症に部位差がみとめられる個体もいるため、体毛全体を集めて測定する方法を採用した。L*値27.4における白髪率は13.5%であった。 (分子解析)薬剤により色素細胞のメラニン産生活性が上がれば白髪を予防できる。色素細胞のメラニン産生活性に関わる遺伝子(Dct,TRP1,チロシナーゼ等)の発現変化を調べるために、成長期抜毛毛包からの遺伝子抽出法およびReal-time PCR法を用いた遺伝子定量法を確立した。
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