2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700384
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
若山 俊隆 Saitama Medical University, 保健医療学部, 助教 (90438862)
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Keywords | 偏光渦 / ミュラー行列 / 偏光計測 / 渦スペクトル |
Research Abstract |
従来の偏光・ミュラー行列計測法は,時系列の偏光変調を用いて計測が行われてきた。しかしながら,これでは時系列に変化する現象を捉えることはできない。本研究は、偏光と位相の特異点を有した渦スペクトルを生成し,これを応用した偏光・ミュラー行列のリアルタイム・ワンショットセンシング法の確立を目的に研究を行った。本研究を用いれば,リアルタイムかつワンショットの計測が可能となる。従来技術の問題点をブレイクスルーできるため,強力なセンシングツールに成り得る。 トポロジカル光波を生成するために,シクロオレフィンポリマーを三角形のセグメントに切断し,これを同心円状に配列した軸対称1/4波長板を作製した。トポロジカル光波の次数がN=1,2,3,5となる素子を作製した。セグメントの分割数は30分割および60分割の素子を作製したが,30分割のほうが良質な光波が得られたため,センシングには30分割の素子を用いた。また,トポロジカルなミュラー行列計測装置を開発するために,光受光器とA/D変換器としてCCDカメラを用いた計測を行った。これにより軸対称1/4波長板を透過した光波をセグメントごとに平均化することができ,カメラのフレームレートで高精度な計測ができるようになった。従来の計測法では評価することができなかったホモジニアスでない材料として,ラジアル偏光子の偏光特異点部分を,開発した装置を使って計測した。その結果,従来の計測法ではビーム内部に閉じ込められてしまう情報(偏光特異点の位置情報)を引き出すことにも成功した。
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