2008 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ磁性微粒子を用いた医用診断のための高精度磁場・磁性流体シミュレーションの開発
Project/Area Number |
20700403
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
野口 聡 Hokkaido University, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (30314735)
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Keywords | 磁気分離 / ナノ医用 / 大規模連成解析 |
Research Abstract |
主に磁場と磁性流体問題のシミュレーションの高精度化に関する研究を行ってきた. すでに有限要素法による磁場と磁性流体問題のマルチフィジックス・シミュレーション・コードを開発してきたが, マルチスケール問題を解くための十分な精度は得られない上に, 計算時間・使用メモリ容量にも大きな問題がある. これは商用ソフトにも同様のことが言える. そこで, 解析手法として大規模解析に有力とされている高速多重極展開法を使用することで, マルチスケール問題の解決に取り組んだ. このように微小(局所)空間から大域的空間までのマルチスケールを扱う問題の解法は注目を浴びており, 大変に価値ある研究である. 高速多重極展開法は, 本来は, 磁気ソースなどが広範囲に点状に分散しているときに有効な手法である. しかし, 本研究では点状に分散している問題から発展させ, 外部マグネット(非点状物)と磁性微粒子(点状物)の磁場問題に高速多重極展開法を応用し, マルチスケール問題を解決した. さらに, ナノワイヤーなどの線状物質が解析を困難にしており, 3次元解析ではより高速化が求められる. また, 流体解析に有限体積法を利用することで, 解析の安定化をはかり, より精度の良い解析を行えるようにした. 実験結果と比較したが, 2次元での比較は比較的よく一致するが, 3次元では一部相違が見られた. また, 2種類の磁性微粒子が存在するときのシミュレーション・コードの開発が必要であるが, 現時点では, 精度のよい解析が行えていない.
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Research Products
(1 results)