2009 Fiscal Year Annual Research Report
低侵襲手術の記録システムと定量解析・提示手法の開発
Project/Area Number |
20700405
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 大香士 Nagoya University, 工学研究科, 助教 (90362285)
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Keywords | 低侵襲手術 / 手術事故 / 定量解析 |
Research Abstract |
内視鏡下手術用「サージェリレコーダ」の提案開発を行った.低侵襲手術の記録用センサ,記録方式の研究開発と,手術事故の客観的な原因究明が目的である.現在までに基礎システムを開発し,専門医による動物実験を行い,有用性を実証した.本年度は,センサユニット部分の改善と,システム全体のハードウェア構成の最適化が当初の目的であった.過去のブタ生体実験によるシステム評価により,コンセプトの実証はできた.しかし,現場に柔軟に対応できるシステムレイアウトが必要であったために,ナショナルインスツルメンツ社製LabViewを用いたデータオーサリングシステムを新たに開発した。データ収集システムの最適化を円滑に行うために,低侵襲手術を模擬した動物実験ではなく,整骨鍼灸院の協力を得て,人に対する腹部の触診(腹診)を無侵襲でデータ収集することにした.センサユニットの形態は変わるものの,力センサと位置センサを使用し,システムのコンパクト化と実用性の強化を行うことができた. 腹診に際し,施術者が触診指に装着して用いる位置/力センサユニットを作製し,今までの腹診方式を妨げないで簡便にデータ収集できるようにした.従来手法との整合性を重視する開発方針は,低侵襲手術のデータ収集システム開発の基本でもある.磁気式の位置/姿勢センサとひずみゲージ式力センサによるセンサユニットからのアナログ情報を,小型のアンプ・ADコンバータを介して離散化し,ノートPCのLabViewによってオーサリングを行う.これにより,現場に柔軟に対応できるシステムが完成した.また,人体に対する腹診データの収集と解析により,被験者の腹部柔軟度の経時変化を捉えることに成功した.これにより,予防医学に通じる基礎研究成果へのきっかけを得た.
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Research Products
(5 results)