2008 Fiscal Year Annual Research Report
凹面鏡と小規模アレイを用いたリアルタイム3次元医用超音波イメージング
Project/Area Number |
20700407
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
瀧 宏文 Kyoto University, 情報学研究科, 研究員(科学技術振興) (40467460)
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Keywords | 医用超音波 / 医用画像 / 心エコー / 3次元超音波イメージング / ディジタルビームフォーミング / 凹面鏡 / 収差 / 開口合成 |
Research Abstract |
今日先進国では心疾患が主な死因の1つとなっており、心疾患の診断技術向上のためリアルタイム3次元高分解能超音波イメージング技術の実現が強く望まれている。そのため、我々は凹面反射鏡と小規模2次元素子アレイを用いたリアルタイム3次元超音波イメージングシステムを提案している。本提案法はデジタルビームフォーミング技術を用いることにより、1回の送受信で全方向の測定を行うことができるため、極めて高い時間分解能を実現できる。先行研究では均一媒質中における提案法の空間分解能が考察されていた。人体の超音波検査を行う際、生体組織の不均一性により超音波画像が劣化する。特に、皮下脂肪層における収差が主原因となっている。そのため本研究では皮下脂肪層による収差の影響と、収差補正による超音波画像の改善に関する検討を計算機シミュレーションにより行った。計算機シミュレーションにはシュードスペクトラル法に基づく計算ツールであるスペクトラルフレックスを使用した。その結果、皮下脂肪層が1cmの場合送信周波数を2MHz以下にすることにより収差の影響を抑圧できることがわかった。またぐ低送信周波数により収差補正値を高精度に導出し、その補正値を用いて高い送信周波数で超音波画像を構成することにより、送信周波数を固定して収差補正、画像化を行う場合と比較し超音波画像の画質が改善されることがわかった。以上の結果から、凹面鏡と小規模アレイを用いた超音波イメージング法に適した送信周波数は収差補正を行わない場合2MHz以下であり、4MHz以上の送信周波数で画像化を行う場合は収差補正が必要であることが示唆された。
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Research Products
(8 results)