2008 Fiscal Year Annual Research Report
空圧式ゴム製デバイスによる剛性変化型大腸内視鏡の開発
Project/Area Number |
20700408
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
脇元 修一 Okayama University, 自然科学研究科, 助教 (40452560)
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Keywords | ソフトメカニズム / ソフトアクチュエータ / ソフトセンサ / 内視鏡 / 剛性変化 / 医用工学 |
Research Abstract |
大腸内視鏡検査には医師に高い技術が求められる。本研究は空気圧によって剛性が変化可能なゴム製デバイスを開発し、これを用いることで高い安全性を有する大腸内視鏡の実現を目指すものである。当該年度は以下の研究を実施した。 1、 負荷計測用センサの製作と搭載 大腸壁と内視鏡間に生じる負荷を計測するためのセンサの開発を行った。本センサはRTVシリコーンゴムにカーボンを分散させた構成でありキャスティングによって任意な形状で成型できる。剛性変化デバイスの外周に搭載することによって、全方向における負荷に対するセンシングを実現した。 2、 剛性変化制御 空気圧の印加により剛性変化デバイスは2倍以上の剛性の変化が実現できる。本研究では大腸への負荷に応じて剛性を変化させることによって安全な挿入を目指すものであり、本実施項目では上記したセンサ情報をフィードバックすることによって剛性変化を実現する制御系の構築を行った。 3、 挿入基礎実験 複数の剛性変化デバイスを直列に連結することによって大腸内視鏡のプロトタイプを製作した。U字経路を用いた基礎実験を行い、剛性の変化を利用することで経路への負荷を低減することが可能であることを確認した。しかしながら、本実験はノイズなどの影響によってセンサ値の利用による適切な剛性変化の実現には至っておらず、目視によっての実施となっており、今後、改善を行う予定である。なお、ステアリング機構には湾曲動作が可能な空気圧駆動アクチュエータであるFMA(Flexible Microactuator)を用いた。
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