2009 Fiscal Year Annual Research Report
維持可能な医療制度のための医療DWHの品質評価手法確立の試み
Project/Area Number |
20700409
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
木村 映善 Ehime University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (20363244)
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Keywords | DWH / 電子カルテ / データ移行 / 医療制度 / 品質評価 / レセプト・データ |
Research Abstract |
当初の研究計画では、21年度に研究者の所属する医療情報システムからデータを抽出し評価する予定であったが、2008年10月から2009年5月にかけて医療情報システムが別のベンダーに変更されたため、一部の研究計画の修正を行った。すなわち、平成21年度に実施予定であった、DWHからのデータ抽出ではなく、ベンダー・システム変更前後からの医療情報システムからのデータ抽出比較によるデータの品質影響の評価に切り替えた。データ移行の際に、システム間のデータ構造、粒度の際によるデータ欠損の可能性について分析した。電子カルテが満たすべき電子保存の三原則はシステム移行を通して満たすことは不可能であり、真正性、保存性、見読性については、電子カルテの外部システムで補完的に備えるべき要件であると提言した(医療情報学連合大会・新医療発表)。また、医療データの外部保存にクラウドを利用する場合の問題点について整理し(電子情報通信学会発表)、IHE-XDSを利用した、診療記録の標準化、地域医療での共有(遠隔医療学会発表)および、電子カルテのシステム移行の際にも継続して真正性、保存性、見読性を満たすための外部システム要件としても耐えうることを示唆した(医療情報学連合大会発表)。これらの成果をもとに、本研究の目的の一つであった「医療情報システムへの反映案」「医療情報学会での提言」はそれぞれ、2009年の医療情報学連合大会(広島)で提案され、また平成22年度に別途実施予定の研究成果としても開示する予定である。
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