2009 Fiscal Year Annual Research Report
MR誘導下手術ロボット駆動時の画質劣化を防ぐ力学的エネルギー貯蓄型モータ駆動法
Project/Area Number |
20700413
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 孝司 Tokyo Women's Medical University, 医学部, 助教 (00468688)
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Keywords | 手術支援 / MRI / 画像誘導下手術 / 超音波モータ / 電磁波ノイズ / 手術ロボット / フライホイール / KERS (kinetic energy recovery system) |
Research Abstract |
脳や肝臓といった軟性臓器は手術中に変形・移動しやすいため,術前画像に基づく手術計画では精度の低下を招く恐れがある.そこで手術中に取得したMR画像と画像誘導化手術支援ロボットを組み合わせることで高精度な治療が可能になる.しかしロボットの駆動源であるアクチュエータとMRI装置との電磁波干渉により画像の劣化が問題となる.本研究では力学的にエネルギーを貯蓄することでMR撮像中に電磁ノイズレスな動力源とすることを目指した.本年度は,昨年度に引き続き,機構構成の設計,部分試作を行った. 力学的エネルギー貯蓄の方法についてフライホイールに加えてバネ・ゼンマイとの比較検討を行い,エネルギーの再充填・エネルギーを取り出す際の制御性からフライホイールが有用であるとした.またフライホイールからの動力の伝達の際に回転方向を決定するラチェット機構の構造・材料を設計するとともに,速度制御手法を検討した. モータ制御に必要となるコントローラとしてパソコン(PC/AT互換機)をベースに制御環境を構築した.MRI装置と時間同期した制御が必要となるため,実時間オペレーティングシステムとして産総研およびJSTで開発されているART-Linuxを選定し,実時間制御を可能とした. 将来展望として,今後は臨床使用を視野に入れながら応用対象を選定し,個別の工学的仕様(サイズ,回転数,出力等)および医学的仕様(清潔性の維持,メンテナンス等)について検討し,実機としての有用性を検証する.
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