2009 Fiscal Year Annual Research Report
脳波解析と反復経頭蓋磁気刺激によるブレイン・マシンインターフェイスモデルの開発
Project/Area Number |
20700420
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
竹内 直行 北海道大学, 病院, 医員 (10374498)
|
Keywords | リハビリテーション / 脳卒中 / 経頭蓋磁気刺激 |
Research Abstract |
脳卒中患者の脳梁機能と皮質内抑制機能を検討したところ、障害側一次運動野の皮質内抑制機能が弱い症例ほど麻痺側機能が良好で、障害側一次運動野の脱抑制によって可塑性が促進され、健側運動野から障害側運動野への脳梁抑制と鏡像運動の相関を認めた。このことから機能障害の良い症例は麻痺側単独のリハビリテーションにて機能改善効果が期待できるが、機能障害の強い症例は脳梁抑制を考慮しながら両側運動を主体にリハビリテーションを行う重要性が示され、リハビリテーション国際雑誌にて発表を行った。 脳卒中患者に反復経頭蓋磁気刺激治療を行い、治療前後の脳波コヒーレンス解析にて、両側運動野の関連を検討し、脳活動データを得た。この研究から、反復経頭蓋磁気刺激のみであると、両側運動が障害され、両側半球間において運動関連領域の繋がりが減少することが解明された。この欠点を補うために、現在反復経頭蓋磁気刺激と経頭蓋直流電気刺激を組み合わせた脳卒中後運動麻痺に対する治療法を開発中である。この治療法では反復経頭蓋磁気刺激の利点を損なうことなく欠点を補え、両側半球間のつながりを減少させることなく運動麻痺の改善が期待でき、今後の脳卒中リハビリテーションモデルに有用と考えられる。本研究の得られたデータから、脳卒中後運動麻庫に対する新しい治療及びリハビリテーション効果の増大を目指すためには、ニューロモジュレーションとブレイン・マシンインターフェイスを相互に発展させることによって、脳の可塑性を最大限に引き出す事が重要と考えられた。
|
Research Products
(5 results)