2008 Fiscal Year Annual Research Report
行動変容技法を用いた食道がん患者の術前運動指導プログラム開発
Project/Area Number |
20700426
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小野 玲 Kobe University, 保健学研究科, 助教 (50346243)
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Keywords | 食道がん / 術前リハビリテーション / 運動指導プログラム / 肺活量 |
Research Abstract |
本研究の目的は、食道がんにより食道再建術予定の患者に対して術前の運動指導プログラムを行うことにより、術後の呼吸器合併症の低下・呼吸機能の改善・持久力の維持などがはかれるかどうかについて検証することである。 平成20年度は本試験に先立ちプレテストとしての位置づけで、運動指導プログラムの呼吸機能に対する有効性と実行可能性の検討を検討した。当該年度に食道再建術予定で入院をし、リハ処方を受けたのは30名であった。このうち、同意を得、手術までに運動指導プログラム実施可能であった症例は21名であった。2週間以上積極的なリハビリテーションを行なえた群(Active Rehabilitation Group : ARG)は11名(62.7±8.8歳)で、積極的なリハビリテーションを行なえなかった群(Non-Rehabilitation Group : NRG)は10名(65.2±9.4歳)であった。 肺活量の変化はARGにおいて0.25±0.28Lであり、NRGで-0.06±0.33Lであった(p=0.03)。その他、一秒量、持久力の指標である6分間歩行については有意な変化を認めなかった。 これらの結果から、本運動指導プログラムの実施可能性と呼吸機能に対する有効性が確認できた。本プレテストから本試験の研究内容を当院の倫理委員会に申請し、承認を得ている。次年度以降は本運動指導プログラムの真の意味での有効性を検証するために本試験を実施する予定である。
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Research Products
(1 results)