2008 Fiscal Year Annual Research Report
痛覚過敏モデルラットに対する理学療法アプローチの検討
Project/Area Number |
20700442
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Research Institution | Nagoya Gakuin University |
Principal Investigator |
田崎 洋光 Nagoya Gakuin University, 人間健康学部, 講師 (50367877)
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Keywords | リハビリテーション / 痛覚過敏モデル / 温熱療法 / 伸張刺激 |
Research Abstract |
1. プラスチック製不動化装具の開発従来のギプス固定モデルでは固定性の均一化が困難であり, また固定中の積極的な理学療法を可能とするには簡便な取り外しが必要となる。そのため, 研究協力者(東名ブレース)と協力し, プラスチック製不動化装具の開発に着手した。様々な材質・形状のもので作成を試みたが, 結果としては, ラット下肢の形態上, プラスチック装具での安定した固定は難しく, 持続的装着・下肢の状態保持(褥創, 浮腫の有無)といった点においてギプス固定を上回る結果を得ることが出来なかった。 2. 痛覚過敏モデルの作成痛覚過敏モデルに対する理学療法アプローチの有効性の解明を目的とし, まずは痛覚過敏モデルの作成を試みた。痛覚閾値は, von Frey testにて測定し4週間の不動化によって継時的に痛覚閾値は低下することが実証された。 3. ギプス固定における拘縮発生についての検討骨格筋は不動化に陥ることで拘縮が発生し, 関節可動域は制限され, 理学療法の治療対象となっている。今回, 痛覚閾値の低下のみならず, 拘縮に対する理学療法効果についても検討することとした。固定の結果, 実験開始時は160°であったラット後肢の背屈角度は2週後には100°, 4週後には67. 5°と有意な減少が認められた。 4. 持続的筋伸張運動の拘縮に対する効果不動化に陥った筋に対する理学療法の効果を検討するために, 非伸縮性テープを用いて持続的筋伸張運動(ストレッチング)を行った。平成20年度は, 拘縮に対する効果について検討するために足関節背屈角度を継時的に測定した結果, ストレッチを行うことで2週後は105°(コントロール群は100°), 4週後に86.5°(コントロール群は67.5°)と有意な効果が認められた。痛覚過敏および筋萎縮に対する理学療法(ストレッチング, 温熱刺激)の効果については平成21年度に検討することとする。
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