2008 Fiscal Year Annual Research Report
リハビリテーション訓練支援のためのウェアラブル動作分析システムに関する研究
Project/Area Number |
20700459
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
関根 正樹 Chiba University, 大学院・工学研究科, 助教 (50373494)
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Keywords | 加速度センサ / 角速度センサ / リハビリテーション / 姿勢制御 / 立ち上がり動作 / 転倒 |
Research Abstract |
本研究では、臨床場面の利用を想定した容易に取り扱いが可能なウェアラブル動作分析システムを構築し、リハビリテーション訓練における動作の問題点の特定や治療計画、効果判定などを工学的に支援することを目的とする。本年度は、まず加速度センサと角速度センサを組み合わせた携帯可能かつ動作の妨げにならない小型・軽量な動作計測装置を試作した。さらに、立位時の姿勢制御の評価、立ち上がり動作の評価、転倒検出に試作機の応用を試みた。その結果、立位時の姿勢制御においては、支持基底面が前後方向に移動する外乱に対して3つの姿勢制御戦略(足関節戦略、股関節戦略、ステッピング戦略)の特徴がpitch方向の角速度で確認され、角速度の変化量が外乱刺激に対するバランス機能の指標になる可能性が示唆された。片麻痺患者における立ち上がり動作の評価においては、長座位から立位に至る各動作フェーズの特徴を腰部の角速度信号で捕らえられることが可能であった。さらに、動作フェーズ毎の遂行時間と実効値によって自立者の立ち上がりを安全性と実用性の面から4つのパターンに区分することが可能であり、改善点を把握する上で有効な指標となりうることが示唆された。転倒検出においては、加速度センサの出力が全て0g付近となる自由落下の判定に加えて、角速度の値が30[deg/s]以上となる場合の論理積をとることで立位からの転倒を検出可能であることが明らかとなった。一方、上記の評価実験の際に、臨床で利用する上で許容される計測装置の大きさ、重さ、駆動時間、センサの装着個数を調査した。この調査結果をもとに装置の仕様を再検討し、加速度センサと角速度センサ、CPU、Bluetooth、充電池で構成される試作2号機を作成した。
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Research Products
(8 results)