2008 Fiscal Year Annual Research Report
電動義手用肩関節機構の筋電位をべースとしたマルチセンサ制御システムの開発
Project/Area Number |
20700464
|
Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
大西 謙吾 Okayama Prefectural University, 情報工学部, 准教授 (70336254)
|
Keywords | 筋電位制御 / 電動義手 / 肩関節 / マルチセンサ制御 |
Research Abstract |
近年, 運動・感覚障害者の自立と社会進出のために, ユーザやその支援者の視点に立ちロボティクス・メカトロニクス技術を開発・応用する研究が活発である. なかでも, 肩離断などの高位切断者や高位頸髄損傷者は,腕と手の機能が協調したより自然な操作系で動かしうる多機能な上肢機能を代行しうるシステムへの強い要望がある. 問題は, 残存する身体部位に制約を設けることなく, 失った関節部位を独立に操作しうる信号源と信号源の数を確保する点にあり, 適切なセンサと信号処理系の設計がキーとなる. 本研究の目的は, 義手や生活支援用ロボットアームの3自由度肩関節機構のhuman-machine interfaceとして, 肩甲骨の姿勢と周辺筋から筋電位信号をセンシングし, パターン判定した肩関節動作を実行するコントローラを開発することで, 多機能義手の直感的で独立な入力系の基礎技術を確立することである. 本年度は, 肩甲骨の周辺筋の筋電位信号と肩甲骨の姿勢角度の計測実験を行い, データの蓄積と解析を進めた. 筋電位信号は, 電極位置などの設定により信号の特性が大きく変動する. このことから, 直交表実験計画法の手法を用いて影響を及ぼす要素の特性分析を行い, 変動を抑制することを目的とし, 電極の設計の最適化を試みた.また, 得られる多チャンネルの筋電位信号から動作パターンを高速・高確度で判別するアルゴリズムが必要なため, ファジィを用いた既報告のアルゴリズムを中心にマイコンへの実装可能性を調べた.
|