2009 Fiscal Year Annual Research Report
ユニバーサルデザインに配慮した住宅設備機器・福祉用具表面の快適性の解明
Project/Area Number |
20700468
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
杉山 真樹 Forestry and Forest Products Research Institute, 木材改質研究領域, 主任研究員 (30353733)
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Keywords | ユニバーサルデザイン / 福祉用具 / 住宅設備機器 / 高齢者 / 快適性 / 接触感 / 接触動作 / 手すり |
Research Abstract |
ユニバーサルデザインに配慮した居住環境を構築する上で、住宅の設備機器や福祉用具には快適性が必要不可欠となる。本研究課題では、この快適性のうち、現状では快適性についての評価が未だ十分に行われていない機器・用具表面の触覚(接触感)に着眼し、実際の使用状況に即した抽出分析を行い、それを用いて物理量に基づいて指標化を行うことにより、福祉用途に使用する材料選択の科学的根拠を与えるとともに、接触快適性の指標を提案することを目的としている。 高齢者施設において、施設を利用する高齢者および施設職員である幅広い世代の健常者を調査対象として、実際に普及している手すり(メープル製材、タモ集成材、ステンレス-中空、アルミ-中空、金属芯-表面プラスチック被覆、プラスチック製-中空、各1種類ずつ、いずれも直径32mm、長さ約60cm)の使用感(温冷感、快適感、フィット感、安心感など)について聞き取り調査を行い、得られた形容詞をKJ法により分類した。その結果、利用者が手すりに対して抱いているイメージは、(1)視覚的・概念的なイメージ、(2)清潔・嗜好性に関するイメージ、(3)安全性に関するイメージ、(4)触覚によるイメージからなることが明らかになった。これらのうち、触感に関しては、「冷たさ」、「やわらかさ」、「肌触りの良さ」、「ざらざら感」が、安全性と関係する表面性としては、「すべりやすさ」が抽出された。 抽出された表面性・接触感因子のうち、「やわらかさ」、「肌触りの良さ」、「ざらざら感」、「すべりやすさ」を左右していると考えられる材料の表面形状について、マイクロからミリオーダーで測定し、触感との関連付けによる指標化に着手した。
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Research Products
(9 results)