2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700477
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
木藤 友規 Juntendo University, スポーツ健康科学部, 助教 (80453596)
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Keywords | 両手協調運動 / 運動知覚 / 同時性判断 |
Research Abstract |
<研究の目的>本研究は、「運動経験によって運動中の知覚が改められるのか?」を調べる為に、両手運動のタイミング判断に着目し、平成21年度は両手運動時の同時性判断の個人特性と定常性について研究を進めた。 <具体的内容>平成20年度の研究結果では、主に求心性の感覚情報を参照する手足協調運動時と異なり、両手協調運動では遠心性の運動指令を参照する傾向にあることを発見した(木藤他、第16回日本運動生理学会大会、2008年)。 本年度は、研究課題の計画に沿って、両手協調運動時の同時性判断の利き手依存性が、皮膚刺激に代表される体性感覚処理時の左右肢同時性判断の個人特性を反映するのか?を調べることで、運動感覚処理の仕組みの解明に向けて検証を行った。その結果、感覚処理での個人特性と両手運動時の同時性判断の利き手依存傾向は相関関係になく、必ずしも求心性情報と遠心性情報の総合的な処理によって運動時の時間判断が行われていない可能性が示唆された。これは、全ての場面において求心性と遠心性どちらか一方の情報でのみ運動時の時間判断が下されるということを意味するものではない。なお、本研究の結果は、昨年度までの結果と併せて国際誌へ投稿中である。 <研究の意義・重要性>本年度の結果は、両手運動時の知覚特性(脳の処理)に関するものであり、人の動きの仕組みを知る為の知見となる。
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Research Products
(1 results)