2009 Fiscal Year Annual Research Report
体育教師の観察行動におけるエクスパタイズ向上に関する研究
Project/Area Number |
20700481
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
鈴木 直樹 Tokyo Gakugei University, 教育学部, 准教授 (60375590)
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Keywords | エクスパタイズ / 教師教育 / 教師行動 / 観察行動 / 学習評価 / 授業改善 / ボールゲーム / 体育科教育学 |
Research Abstract |
本研究は,(1)体育教師の観察行動に求められるエクスパタイズを明らかにし,(2)子どもの学びの状況と文脈から体育教師の観察行動を分析・整理し,エクスパタイズ向上につながる要因を明らかにした上で,(3)体育教師の観察行動のエクスパタイズを向上させる方略を開発し,検証することを目的とした。まず,観察行動に求められるエクスパタイズを整理するために,質的授業分析法を活用して,授業の振り返りをしながら授業改善を行ってきた現職教師の観察行動における特徴とその変化を明らかにした。その結果,「雰囲気」「目標探求」「気づきと意思決定」「動くことのおもしろさ」「学びの共有空間」「場において生まれる出来事」の6点を導くことができた。この結果については,日本スポーツ教育学会第29回大会にて発表し、現在,論文にまとめ投稿準備中である。次に観察行動を分析・整理し,エクスパタイズ向上につながる要因を明らかにするために,眼球運動測定機(View Tracker/ディテクト製)を利用し,教師の授業中の注視点の特徴を明らかにし,教師が授業中に何をどのように観察しているかを見出し,エクスパタイズ向上の要因を明らかにした。その結果,適切なスタンダードを持ち,観察しようとすることによってエクスパタイズが向上し,観察行動が改善されることが明らかとなった。この結果については,NASPEのPETE Conferenceにて発表した。これらの視点からボールゲームにおける観察行動における評価として「貢献」に着目した具体的な取り組みを開発し,AAHPERDのNational Conventionにて発表するとともに,論文及び図書の中でそれらを紹介し,この評価ツールの有効性について明らかにした。
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Research Products
(6 results)