2008 Fiscal Year Annual Research Report
小学生における合理的な疾走動作獲得のための補助具の開発
Project/Area Number |
20700482
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
木越 清信 Aichi University of Education, 教育学部, 講師 (20378235)
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Keywords | 疾走動作 / 補助具 / 腿上げ角度 |
Research Abstract |
本研究の目的は, 実際の疾走において用いる補助具を開発し, その効果を明らかにすることであった. 本研究において開発した補助具は, 大腿部の後面に装着する幼児用笛付きサンダルであった. これは, 遊脚の膝関節を屈曲させるために開発したものであり, 遊脚の膝関節がしっかりと屈曲されれば, その笛付きサンダルが鳴ることで, 遊脚の膝関節の屈曲を確認することができる. 被験者には, 男子大学生8名を用い, 大腿部の後面に装着した笛付きサンダルを意図的に鳴らす試技と鳴らさない試技, および個人に固有の疾走動作での試技をおこなわせた. なお, 試技は主観的努力度100%での50m走であった. 50m走タイムは, ノーマル試技では6.77±0.28秒, 音を鳴らす試技では6.89±0.21秒および音を鳴らさない試技では6.96±0.24秒であった. 50m走タイムは, 各試技間において有意な差は認められなかった. なお, ノーマル試技に対するそれぞれの試技の達成率は, 音を鳴らす試技では92.00±2.67%および音を鳴らさない試技では92.11±3.75%であった. 遊脚における膝関節最小角度は, ノーマル試技では38.19±10.01°, 音を鳴らす試技では33.02±5.30°, 音を鳴らさない試技では43.20士5.83°であり, 音を鳴らす試技と鳴らさない試技との間に有意な差が認められた. また, 遊脚における最大腿上げ角度は, ノーマル試技では64.38±6.20°, 音を鳴らす試技では76.66±10.26°, 鳴らさない試技では75±9.75°であった. なお, 音を鳴らす試技および鳴らさない試技とノーマル試技との間に有意な差が認められた. 以上のことから, 幼児用笛付きサンダルを元に作成した補助具は, 疾走動作を修正するために有用な補助具であることが示唆された.
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Research Products
(1 results)