2009 Fiscal Year Annual Research Report
体育授業における学習の勢いと肯定的な学習の雰囲気を保障する指導方略の実証的研究
Project/Area Number |
20700483
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
米村 耕平 Kagawa University, 教育学部, 准教授 (20403769)
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Keywords | 学習の雰囲気 / 学習の勢い / 指導方略 / 指導技術 |
Research Abstract |
これまでの研究では,学習の勢いと肯定的な雰囲気が確保されている体育授業の過程的特徴として現れる指導方略や指導技術が明らかにされてきたが,これらの指導技術や指導方略の適用がたちまち学習の勢いと肯定的な学習の雰囲気を生み出すことを証明するものではない.そこで、学習の勢いを高めるための指導方略である(1) 学習時間の確保に向けた学び方と学習規律の指導、(2) 具体的な学習目標の提示、(3) 効果的な教材・下位教材の適用、(4) 学習支援装置の適用、肯定的な学習の雰囲気を生み出すための指導技術、指導方略である(5)積極的な相互作用、(6) 社会的態度の強調とその実現に向けた課題の設定と学習形態の採用を附属小学校教員の体育授業と教育実習生が行う体育授業に適用し、それらの有効性や附属教員と大学院生の指導力の差異について学習の勢いと雰囲気を示すデータから実証的に検証した。その結果、附属小教員と大学院生の授業の比較では、附属小教員の授業の方が授業評価や、学習の雰囲気学習の勢いのスコアが高く、(1)~(6)の指導技術・指導方略の適用数に差違が生じていた。本研究における大学院生の実践については、(5)積極的な相互作用や(6)社会的態度の強調とその実現に向けた課題の設定と学習形態の採用といった肯定的な学習の雰囲気を生み出すために必要な指導方略、指導技術の適用や(2)具体的な学習目標(めあて、課題)の提示指導方略を授業の中で機能させていく必要性などの改善点が指摘できた。 以上から、学習の勢いと学習の肯定的な雰囲気を生み出す指導技術や指導方略が,体育授業における学習の勢いと肯定的な学習の雰囲気を実際に生み出すことが明らかになり、授業実践の初心者である大学院生の体育授業実践の改善に大きく寄与することが認められた.
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Research Products
(1 results)