2008 Fiscal Year Annual Research Report
子どものこころと体の「規律心」を育むラグビー体験に関する実証的研究
Project/Area Number |
20700485
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
森田 啓 Chiba Institute of Technology, 工学部, 准教授 (80337708)
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Keywords | 規律心 / ラグビー / 人格形成 / 身体活動 |
Research Abstract |
現在、青少年の意欲低下、社会性低下、および体力低下等について懸念され、様々な対策案が提案されている。「健やかな体を育む教育の在り方に関する専門部会」(中教審、平成19年9月4日)で、今後の体育科における課題、改善の方向性」についての議論の中で、「生きる力」の基盤である心と体の-体性を重視するとともに、体育を通じて、体力向上はもとより、知的・情緒的発達や、集団的活動などを通じたコミュニケーション能力育成に果たす役割が指摘されている。現代の「豊かな社会」における人間力および社会性の低下、特に無軌道な「自由」と「個性」を律する上での「規律心」の育成の涵養に向けて、体育・スポーツの果たす役割に大きな期待が寄せられている。体育・スポーツ領域においては、幼児期からの生活習慣確立や体力向上はもとより、社会性、コミュニケーション能力、および自立心等の「生きる力」の涵養に果たす身体活動の役割が期待されている。特にラグビー等の集団スポーツの体験には、厳格な規律の中から自由や個性の心性を育む効用が知られている。家庭・学校・地域の連携の中で、次代を担う子どもたちの「人間力」を形成する上で効果的なスポーツ体験の在り方が今求められる。そこで本研究の主目的において、幼少年期の子どものこころと体の「規律心」を育むラグビー体験の効果を実証するとともに、効果的な体験プログラムの開発を企図している。平成20年度は、幼少年期の「規律心」を規定する心理社会的要因に関する総合的な文献研究を行った。成果については今年度中に学会で公表予定である。体育・スポーツ体験が子どもの「規律心」を形成する上でいかなる功罪両面の影響をもたらすかを明らかにする予定である。
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