2008 Fiscal Year Annual Research Report
ポストコンフリクト社会のスポーツの発展に関する研究
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20700496
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 千あき Osaka University, 人間科学研究科, 准教授 (40335401)
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Keywords | ポストコンフリクト / スポーツを通じた開発 / スポーツと開発 / スポーツと平和 / 内発性 / コミュニティ開発 / カンボジア |
Research Abstract |
ポストコンフリクト期のスポーツ活動を検証する前提として、(1)コミュニティ・スポーツ研究、(2)社会心理学研究、(3)社会運動研究、(4)評価研究のレビューを行った。これらを元に、活動の形成過程、実施過程、成果評価の過程に分割し、各段階において質的、量的調査を用いて検証する理論モデルを構築した。 このモデルを活用し、当初は平成21年度に予定していた「実業団リーグの生成と社会的機能に関する調査」を平成20年度に実施した(今年度予定していた調査を平成21年度に実施する)。フィールドワークにおいては、実業団リーグ参加チームの代表者や教育省行政官、大会関係者など約30名に対する複数回のインタビュー調査から、活動の形成過程と実施過程、成果評価の過程の検証に有効な情報を収集すると同時に、成果評価の過程については、実業団リーグの参加選手およびコントロールグループに対する質問紙調査(回収数370部、回収率92.5%)の結果から分析を加えた。 これらの調査結果から、実業団リーグは、急速な経済発展に伴った生活格差の広がりや青少年教育問題が顕在化する中、コミュニティに存する問題解決の糸口としての役割を期待されていることが明らかになった。各企業の参加の目的は、企業間の親交や情報交換、企業内における職員間のコミュニケーションの促進、職員の福利厚生、地域社会への貢献、広報や企業価値の向上、など参加企業により異なっているが、参加した者はおしなべて、当該コミュニティへの帰属意識を持つようになっていることが明らかになった。これらの調査結果の一部について学会大会で発表し、学会誌への投稿を行った。
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Research Products
(7 results)