2008 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドローム診断基準項目値と筋骨格系能力との相互関係に関する研究
Project/Area Number |
20700502
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
田中 登志雄 (柳谷 登志雄) Juntendo University, スポーツ健康科学部, 准教授 (70329077)
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Keywords | メタボリックシンドローム / 骨格筋機能 / 筋力 / 歩行 / 走行 |
Research Abstract |
本研究では、メタボリックシンドローム診断基準検討委員会において2005年に作成されたメタボリックシンドロームに関する診断基準値について、下肢の筋骨格系能力との相互関係を明らかにすることを目的とした。 平成20年度は、横断的調査研究により、メタボリックシンドローム診断基準項目の測定値と筋骨格系能力との関係を調査した。筋骨格系能力としては、膝および足関節における最大筋力、下肢(大腿部および下腿部)の骨格筋の筋厚、歩・走行テストを実施した。骨格筋の筋厚は超音波法を用いた。歩・走行テストにおいては、10m歩・走行テストにおけるタイム、ピッチおよびストライド長を、ビデオカメラを用いて計測するとともに、歩・走行動作のキネマティクス的評価を行った。 上記の結果から、メタボリックシンドローム診断基準項目値と筋骨格系能力との間の相関関係、相互関係は、横断的研究では見られないことが明らかとなった。その理由としては、メタボリックシンドロームの原因が過食と運動不足によるものである一方で、メタボリックシンドローム患者の中には、体重過多であることにより、日常生活において下肢骨格筋に相当量の負荷が課され、それにより下肢の骨格筋の肥大が起こっている者が多く見られることが考えられる。しかしながら、これらの結果はあくまでも多数を横断的に比較した結果であるため、今後はメタボリックシンドローム患者について運動の介入を行い、筋骨格系能力の変化を縦断的に調査する必要があると考えられる。
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Research Products
(1 results)