2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700503
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
鯉川 なつえ Juntendo University, スポーツ健康科学部, 准教授 (70338424)
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Keywords | 女性アスリート / 月経コントロール / ピル / エストロゲン |
Research Abstract |
女性アスリートは激しいトレーニングや精神的なストレスから女性ホルモンの分泌が阻害され、続発性無月経になるケースが多々みられ、疲労骨折等の障害を引き起こす原因となっている。続発性無月経の女性競技者は医師に相談し、積極的な検査および治療が有効とされている。そこで本研究は続発性無月経者に人工的に試合に合わせて消退出血を起こさせる月経コントロールを事例的に実施し、その方法論を確立させることを目的とした。 方法は、12ヶ月以上続発性無月経である女子学生長距離ランナー6名(年齢20.17±1.47歳、身長159.17±4.31cm、体重50.40±5.94kg)を対象に、中用量ピル又は低用量ピルを7日間服薬し、3日間の休薬後に消退出血が起こったかどうか、消退出血前のエストロゲンの測定および5段階による客観的体調の評価を比較検討した。その結果、 (1) 中用量ピルも低用量ピルも6名中5名に消退出血がみられ、同一の1名にはみられなかった。 (2) 対象者のE2値は、中用量ピル服薬前は13.92±9.36pg/ml、低用量ピル服薬前は21.52±10.44pg/mlであり、有意な差はなかった (3) 中用量ピルおよび低用量ピル服薬中の体調は、中用量ピルに比べ低用量ピルにおいて服薬2日目に有意(p<0.05)に悪かった。 以上のことから、中用量ピルでも低用量ピルでも「7日間服薬、3日間休薬方式」で消退出血が起こることが確認された。しかし、服薬中の体調評価は中用量ピルに比べ低用量ピルの方が悪い傾向がうかがわれた。
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Research Products
(2 results)