2008 Fiscal Year Annual Research Report
光学的手法を用いたペダルこぎ運動中の非接触呼吸計測に関する検討
Project/Area Number |
20700504
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
青木 広宙 Tokyo University of Science, 理工学部・電気電子情報工学科, 助教 (60380193)
|
Keywords | 生体計測 / 画像計測 / 非接触計測 / 呼吸計測 / 酸素能計測 / 運動生理学 / パターン'投影 / リハビリテーション |
Research Abstract |
本研究課題は、これまで研究代表者が研究してきたドットマトリックスパターン光投影による非接触呼吸計測方法を応用し、簡便に実施可能な自転車こぎ運動中の呼吸計測方法を確立することを目的としている。具体的な、研究課題としては、胸腹部運動をより詳細に計測するためにマルチスリットパターン光を投影しての呼吸計測、運動中の胸腹部形状の三次元形状の算出と呼吸運動の可視化が挙げられる。また、実測システムを構築し、構築したシステムを用いて学生等を対象とした実測を行い、呼気ガス分析装置との比較実験を行うことで、提案手法による非接触呼吸計測の有効性・妥当性について検証する。 平成20年度においては、計測システムの構築を行った。計測システムの構築は、大きくは、光学系の最適化(パターン照射部における照射パターンのマルチスリット化、光学素子を最適設計)、ハードウェア(PC、自転車エルゴメータ)の準備、計測用プログラムの開発(画像処理プログラムに改良改善、呼気ガス分析装置との同時計測に向けた計測用プログラムの開発)の三工程に分けられ、現段階では、照射パターンのマルチスリット化およびハードウェアの準備は完了し、計測用プログラムの開発に取り組んでいる。 開発中の計測用プログラムをドットマトリックスパターン光投影による非接触呼吸計測方法に適用し、自転車こぎ運動中の被験者の呼吸を計測した結果、接触型の呼吸計測装置(呼気ガス分析装置)の測定値と高い相関性を有する測定結果が得られ、さらに被験者の有酸素能の算定を行った結果、呼気ガス分析装置の算定値ともほぼ一致することが確認された。本結果より、今後、投影パターン光をマルチスリットパターン光に変更しても呼吸の非接触計測および有酸素能算定は可能であり、さらには高精度化が期待できるものと考えられた。
|