2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700546
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Research Institution | Gifu Shotoku Gakuen Junior College |
Principal Investigator |
松田 繁樹 Gifu Shotoku Gakuen Junior College, 短期大学部・幼児教育学科, 専任講師 (60405058)
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Keywords | 浮き指 / 幼児 / 縦断的データ / 発育変化 / 年齢差 |
Research Abstract |
本研究課題は,幼児の浮き指(足指が床面に接地しない指)の実態および浮き指に関連する要因を明らかにすることを目的にしている.本年度は,2008年および2009年の2年に渡る接地足蹠面の縦断的データを利用して,幼児の発育に伴う浮き趾の変化を明らかにした.被験者は,4歳から6歳までの幼児300名(男児161名,女児139名)であった.浮き趾を判定する際に利用する接地足蹠面の記録には,足蹠投影機(ピドスコープVTS-151,サカモト社製)を用いた.被験者は,測定器上に裸足で立ち,前方の目の高さにある指標を注視しながら両手を体側に自然に垂らした直立姿勢を保持した.被験都安定した立位を保持したことを確認した後,接地足蹠の画像を一人5回撮影した.撮影した5画像のうち4画像以上において接地していない趾を浮き趾とした.以下のような知見が得られた.浮き趾者(浮き趾を有する者)の割合の年間差は認められなかったが,浮き趾数(両足における浮き趾の総本数)は初回測定時より1年後が有意に少なかった.初回測定時浮き趾者における1年後の浮き趾数の変化の状況は,男児では「減少」,「変化なし」,「増加」の順に,女児では「減少」および「変化なし」が「増加」より有意に多かった。浮き趾本数ごとに1年後に浮き趾本数が減少した者の割合を算出した結果,その割合は浮き趾本数の増加とともに高値を示す傾向にあった.結論として,幼児期において,1年後の浮き趾者の割合は変わらないが,浮き趾者の浮き趾本数は減少する傾向にあり,その傾向は浮き趾本数が多い幼児ほど顕著である.幼児の浮き指の実態に関しては不明な点が多かったが,本結果より,幼児の浮き指の発育変化が詳細に明らかになった.
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Research Products
(5 results)