2009 Fiscal Year Annual Research Report
肥満解消のためのクリティカルパスの作成と妥当性の検証
Project/Area Number |
20700549
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中田 由夫 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 助教 (00375461)
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Keywords | 肥満 / 減量 / クリティカルパス / 生活習慣 |
Research Abstract |
肥満の解消がさまざまな健康利益をもたらすことはよく知られている。肥満解消のための原理はエネルギー収支を負に傾けることであり、理論的には容易に理解できるものである。しかしながら、医療従事者あるいは健康支援者の指導によって、肥満者を確実に減量させることができるかというと、必ずしも十分な成果を挙げられていないのが実状である。その理由の1つとして、肥満者に対してどのようなタイミングでどのような指導をすればよいのか、という時系列的視点に立ったプログラムが整備されていないことが挙げられる。 近年、医療現場においては、クリティカルパス(critical path)を用いた医療の標準化(全体の効率の評価と改善をおこなう試み)が進んでいる。本研究では、この手法を減量指導に応用し、肥満解消のためのクリティカルパスを作成することで、減量プログラムの時系列的記述化および標準化を目指した。 平成20年度においては、過去の経験に基づき、肥満解消のためのクリティカルパスを作成した。その過程で、作成したクリティカルパスを用いて、第3者による個別減量介入の実施を可能とするためには、より詳細な指導内容の記述が必要であることが判明した。そこで、平成21年度においては、この点を充実させるべく、個別対応型減量介入を繰り返しながら、クリティカルパスの修正をおこなった。今後は、減量プログラムの記述化・標準化をさらに進め、客観性・再現性を高め、第3者機関が追試可能な、統一プロトコルの作成につなげていきたい。
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