2009 Fiscal Year Annual Research Report
若年期における高血圧発症予測因子の解析と予防介入指標の開発
Project/Area Number |
20700554
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
田口 理恵 Yokohama City University, 医学部, 准教授 (90301126)
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Keywords | 高血圧 / 家族歴 / 若年者 / 24時間血圧 / 食生活習慣 / 運動習慣 / 予防 |
Research Abstract |
高血圧の1次予防には若年期からの効果的な介入が必要であるが、これまで若年期における高血圧発症の介入指標は確立されていない。このため我々は、高血圧家族歴に着目し、その血行動態の変化に与える影響について分析を行ってきた。本研究では、随時血圧に加え、近年血圧の指標としてより優れているとされている、24時間自由行動下血圧においても、高血圧家族歴が影響を与えていることを報告してきた。一方、24時間自由行動下血圧値に影響を与える要因について多変量解析を行ったところ、最も強い影響因子はBMIであることが示された。高血圧家族歴は、遺伝的に血行動態に影響を与えるのみならず、食生活行動や運動習慣にも強い影響を与えていると考えられることから、高血圧家族歴と若年期からの血行動態変化をつなぐ一つの機序として、生活習慣への影響を介した体格の変化が考えられた。 そのため、本年度はまず、食生活行動と運動習慣測定のための、指標の選定を行った。食生活行動に関しては、事前調査において、対象が男子大学生であることもあり、自記式調査票の精度に問題が生じやすいことから、デジタルカメラ撮影法を採用することとした。運動量測定については、加速度計(ライフコーダGS)による測定を行うこととし、事前調査において、先行研究と同様に、任意の3日間の測定で代表性が保たれることを確認した。 これらの事前調査を経て、高血圧家族歴high群7名、高血圧家族歴low群10名を対象とし、身体計測、24時間自由行動下血圧測定並びに、デジタルカメラ撮影法による食事調査、加速度計を用いた運動量測定を実施した。現在、高血圧家族歴2群間での血圧、食事(総カロリー、塩分、食事バランス)、運動量の比較分析を行うとともに、血圧値の決定要因について多変量解析を用いて検討している。
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Research Products
(2 results)