2009 Fiscal Year Annual Research Report
変性性認知症疾患早期発見のためのコンピュータ支援診断システムの開発
Project/Area Number |
20700558
|
Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
児玉 直樹 Takasaki University of Health and Welfare, 健康福祉学部, 准教授 (50383146)
|
Keywords | 認知症 / コンピュータ支援診断 / 医用画像処理 / MRI / 軽度認知障害 |
Research Abstract |
本研究の目的はMRIにより撮像された画像から脳萎縮の程度や脳形状の特徴などを算出することで客観的かつ定量的な情報を医師に提供し、変性性認知症疾患、特にアルツハイマー型認知症に対する適切な診断を促すことを支援するシステムを開発することである。本研究目的を達成するため、平成20年度に引き続き平成21年度は以下の研究について実施した。1.変性性認知症疾患画像データベースの更なる構築を行なった。同意の得られたアルツハイマー型認知症患者および軽度認知障害者のMRI画像データを匿名化し、疾患ごとに画像データベースとして登録した。 2.診断精度の更なる向上のため、階層型ニューラルネットワークを構築した。入力層はテクスチャ特徴量、出力層は識別結果とし、学習には誤差逆伝播法を用いた。ニューラルネットワークによる識別の結果、正判別率は96.7%であった。ニューラルネットワークを使用せずテクスチャ特徴量のみを用いて判別した結果、正判別率は81.7%であったことから、ニューラルネットワークを用いることで診断精度は大幅に向上した。これにより、ニューラルネットワークを用いることでアルツハイマー型認知症の早期診断は可能であることが示唆された。今後、ニューラルネットワークをワークステーションに実装し、医師の診断支援に用いるべく開発を行う予定である。また、臨床で診断支援システムが利用可能かどうか医学的観点からの評価を行う必要もある。
|
Research Products
(5 results)