2009 Fiscal Year Annual Research Report
運動負荷と薬物投与の併用治療が廃用性骨減少症における骨微細構造に及ぼす影響
Project/Area Number |
20700564
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
朱 容仁 Kawasaki University of Medical Welfare, 医療技術学部, 講師 (00389016)
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Keywords | 薬剤効果 / 運動 / 幾何学的効果 / 骨強度 / マイクロCT |
Research Abstract |
アレンドロネート(ALN)あるいは副甲状腺ホルモン(PTH)とジャンプ運動の併用による骨量および皮質骨のgeometryに対する相乗効果の有無について検討した。 Wistar系雄性ラット60匹を安静群(C)、ジャンプ運動群(J)、PTH投与群(P;60μg/kg/day)、ALN投与群(A;20μg/kg/day)、J+P群(J+P)およびJ+A群(J+A)の6群に分けた。実験終了後、大腿骨の骨密度、骨幹中央部の幾何学的特性および3点支持破断強度を測定した。 大腿骨の骨密度は、J群、P群およびA群のいずれもC群より有意な高値を示し、J+P群とJ+A群は他の4群より有意な高値を示した。皮質骨の厚さと幅は、J群がC群とA群より有意な高値を示した。J+P群では、皮質骨の厚さがC群、A群およびJ+A群より有意な高値を示し、皮質骨の幅がすべての群より有意な高値を示した。骨強度は、C群がA群以外のすべての群より有意な低値を示したのに対し、J+P群は全ての群より有意な高値を示した。 ジャンプ運動とALNあるいはPTHの併用は、骨量増加に対して相乗効果を示した。皮質骨の幾何学的特性と骨強度については、ジャンプ運動とPTHの併用では相乗効果がみられたのに対して、ALNとの併用では相乗効果を認めなかった。以上の結果より、薬物治療は運動負荷と相乗効果を示し、その効果には薬剤により差がみられることが示唆された。
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