2008 Fiscal Year Annual Research Report
家族および家庭における日常行動が学習意欲の形成に及ぼす影響
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20700571
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
室 雅子 Sugiyama Jogakuen University, 教育学部, 准教授 (50329645)
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Keywords | 家族関係 / 学習意欲 |
Research Abstract |
本研究は、「学習意欲の形成要因」の解明を進めるものである。学校での教科に対する興味・関心を育てる要因として、家族の影響がどのように興味・関心や意欲を育てるかをより具体的に明らかにすることを目的としている。これまでの研究で、該当教科に対して近い趣味や肯定的な発言をする家族がいる場合、子どもはその教科を好きである傾向がつかめている。しかし、本年度は最初に、子ども達はそもそも家族に対してどのようなイメージを持っているのか(好印象を持っている=関係性が良い、受け入れられる状態にあるのか)について検討を行った。名古屋市内大学生男女716名を対象に行った調査の結果、「家族」という集団や言葉に対してのイメージは男性72.3%、女性83.9%でプラスイメージを示しており、マイナスイメージのみを持つ者は男女ともに1%以下であった。この結果より、子どもは家族という集団に対して好イメージ傾向にあり、家族員が好意的に接している事柄に対して一緒に行動したり素直に受け取ったりなど、影響を受ける土壌がほぼあると推察することができた。さらに、文献研究および聞きとり調査より、選好の阻害要因として、未知の対象自体のおもしろさ・良さに関心を示して触れても、同時または事前事後に否定的な事象(嫌な思いをするなど対象による直接的な影響ではない事象でもよい)が起きていると対象自体を拒否するようになるという場面影響があること、反対に選好の促進要因として、対象を習得することに強い目的意識があると、例え既習集団より遅れていても劣等感ではなく既習集団に効率的な方法の伝授を求め、既習レベルに追いつくべく自ら学習・吸収するようになること、さらに分かるまで反復学習を行うという人的環境要因があることが明らかとなった。来年度は上記の結果に家族のもつ文化資本という環境要因の影響もふまえ調査の作成・実施を行う。
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Research Products
(1 results)