2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700573
|
Research Institution | Minatogawa College |
Principal Investigator |
中川 愛 Minatogawa College, 幼児教育保育学科, 講師 (30446223)
|
Keywords | 音声 / 行動 / 発達 |
Research Abstract |
乳児対面時に, 声が高くなったり, 抑揚をつけたり, ゆっくり話すといった特徴(Infant-directed speech(IDS))は, これまで, 育児をしている養育者に出現することが報告されていた。中川・松村(2006)の研究では, 乳児との接触経験がない大学生でも乳児対面時において, 声が高くなったり, ゆっくり話すというIDSの特徴が出現することが明らかとなっている。しかしなぜ, 子育てや育児経験のない人にもIDSが出現するのかはわかっていない。これについては, 人間の能力としての養育行動が生得的に備わってているという可能性と, 今までに養育者が乳児と関わっている場面を視聴した経験があり, これをモデルとして模倣しているという可能性が考えられる。しかし, このことはまだ解明されていないである。そこで, 本研究では, 小学生・中学生・高校生を対象に検討を行い, IDSの発現時期を発達的視点から明らか漆にすることを目的とした。 平成20年度は, 小学生の乳児対面時における行動を, 音声, あやし行動, あやし言葉の3点から検討を行った。 1. 音声 男女ともに対乳児音声で音声基本周波数, 音声持続時間が有意に上昇した。即ち, 小学生においてもIDSが出現することがわかった。 2. あやし行動 あやし行動パターンは, 「身体運動的あやし行動」よりも「接触的あやし行動」や「非接触的あやし行動が多くみられ, 「接触的あやし行動」は, 男子より女子の方が多く出現していた。 3. あやし言葉 男女とも乳児の名前を呼ぶなどの注意喚起以外ほとんどみられず, あやし言葉レパートリーも少ないことがわかった。
|
Research Products
(2 results)