2008 Fiscal Year Annual Research Report
技術教育担当教員の考える「目標」「方法」に準拠した技能学習の方法論的研究
Project/Area Number |
20700618
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
谷田 親彦 Hiroshima University, 大学院・教育学研究科, 講師 (20374811)
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Keywords | 技術教育 / 技能学習 / 教員調査 |
Research Abstract |
本年度は, 技術科担当教員の技能学習に対する「目標」「内容」を探索する調査を実施した。 まず, 「目標」に関する調査票を, 日本産業技術教育学会の示した「21世紀の技術教育」を参考にして作成した。「方法」に付いての調査票は, 技能学習の学習指導法に関わる文献に基づいて構成した。調査は郵送法により行われ, 全国の中学校に対して各500通(計1000通)を郵送した。回収された調査票は「目標」で213通(そのうち有効回答209通), 「方法」においては215通(そのうち有効回答209通)であった。 分析の結果を以下のようにまとめ, 次年度の学会投稿・発表の準備中である。 「目標」については(1)技術科教員は, [技術的素養]の重要性を認識しており, その中でも, 安全性や手順の検討, 創意工夫して技術的な課題解決を行う能力や, 計画的な態度の育成に重点をおいていることが推察された。(2)「技術教育の内容」に関しては, 「材料と加工に関する技術」の重要性が最も高く, それに次ぐ重要度で技術科教員に認識されていたのは, 「エネルギー変換に関する技術」と「情報に関する技術」であった。等の結果が得られた。 「方法」については, (1)加工学習を実践する上で最も重要視されている目標は, 「工具・機器の安全な使用」であるが, 技術科教員は今以上に学習者が安全に工具・機器を使用する授業実践を指向していることが推察できた. (2)加工学習の授業実践において中核となる指導方法は, 授業者の示範・演示と手続き的知識の教示であり, 技術科教員が最も頻繁に採用している指導方法であることが示された. 等の結果が得られた。
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