2008 Fiscal Year Annual Research Report
中学校技術分野における「木育」教材の開発と活動実践に関する研究
Project/Area Number |
20700621
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
東原 貴志 Joetsu University of Education, 大学院・学校教育研究科, 准教授 (10370850)
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Keywords | 林学 / 科学教育 / 産業・技術教育 / 木材加工教育 / 森林環境教育 |
Research Abstract |
平成20年度の研究の成果として, 以下の3点が挙げられる。1.国産スギ材を活用した技術科教材として, 木製プランターとちゃぶ台の教材開発を行い, 中学生を対象にそれぞれ授業実践を行った。その結果, ものをつくるときの手順を考え, 工具を安全かつ適切に使用する技能を習得することと, 私たちの生活と環境や国産材利用の意義について生徒に考えさせることができ, 技術と社会や環境とのかかわりについて考える題材として, 国産スギ材を使用したこれらの製作活動は適切であると考えられた。2.中学生の技術交流の場としての教育的効果が高い, 木工競技大会の競技課題に関する分析を行った。「めざせ! !『木工の技』チャンピオン」新潟大会の競技課題であるCDラック製作を取り上げ、課題の難易度に関する分析を行った。その結果, 課題製作に要する最小限の時間や, 加工技術の変化、切断する部材の数の変化による製作時間への影響が明らかとなった。3.地域の森林を活用した木育の野外活動モデルの開発を目指し, 中学1年生を対象としたオリエンテーリング形式で樹木観察実習を行った。ゲーム形式で樹木名を答えさせたところ, 出題した15問中, 平均で10.4問(69%)正解した。生徒は, 今回の実習について, 「オリエンテーリング形式で実施し, 推理小説のようで面白かった」「木は全て同じものだと思っていたが, 十人十色みたいで, 同じ植物でもみんな違う所に調べてみたいなという思考的な魅力があった」と評価する意見が多く, 生徒は樹木の特徴と識別方法についておおむね理解できたと考えられた。今回の実践では, 生徒は葉の形や大きさについてはよく観察していたが, 樹高や樹形に関する知識が十分ではなかったことなどが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)