2008 Fiscal Year Annual Research Report
生活を支えるプラズマ技術の中等高等教育における教材化と授業実践
Project/Area Number |
20700624
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
福山 隆雄 Ehime University, 教育学部, 講師 (20403800)
|
Keywords | 科学教育 / プラズマ・核融合 / エネルギー全般 |
Research Abstract |
プラズマの教材化を行うために, 簡易で比較的安価で, さらに安定してプラズマを生成する装置の開発を行った. ここで, プラズマという言葉は一般に十分に浸透しているとはいいづらいため, プラズマがその美しい姿を見せる自然現象「オーロラ発生」を実演する装置を中心に据えて開発を行った. 装置の具体的な特徴としては, 簡易な放電により点灯する, 蛍光灯が内部に塗布された蛍光物質に再結合の際に放出される電磁波が照射されて発光するのに対し, プラズマ自体の発光を直接観察することが可能である, 外部からガスを導入することが可能であり, 多様な色を持つプラズマの状態を実現できる, 可変直流電圧を印加することで, 放電状態をコントロールすることが可能である, 以上のことが挙げられる. 本装置は開発の途上ではあるが, 高等教育(大学の授業)や地域連携(科学の祭典など)においての試用を開始している. プラズマは, 地球上の至るところで私たちの生活と深く関わり合う科学技術であり, また自然の神秘とも深く関わり合い, 環境とエネルギー問題の将来の展望についても, 私たちに遠い将来にわたって希望を抱かせる力を有している. プラズマは視覚に訴えるため印象に残りやすく, 科学技術の最先端を分かりやすく教える可能性に満ちた教材である. 今後の研究を通して, 中等, 高等教育においてプラズマを教材として取り上げることができれば, 生き生きとした最先端の科学技術が持つ魅力を生徒・大学生に伝え, 科学技術に対する生徒・大学生の興味を大きく引き出すことができると考えられる.
|