Research Abstract |
平成21年度までに引き続き本研究を遂行し,生活を支えるプラズマを用いた中等,高等教育における科学教育研究を展開した.プラズマを教材化し,中等,高等教育においてプラズマを教材として取り上げることにより,生き生きとした最先端の科学技術が持つ魅力を生徒・大学生,それから.指導する立場にある小中高の現職教員に伝え,科学技術に対する生徒・大学生,そして現職教員の興味を大きく引き出すことができたと考えられる.平成22年度は,当初の研究計画通り,教育用プラズマ発生装置を完成させ,地域貢献や教育実践での活用を行った.教育現場や科学教室等で活用することができるように,軽量で持ち運びやすく安価であること,高真空を必要とせずホームセンターで購入できる物品で減圧した程度でプラズマ発生が可能であること,安全面を考えて低電流値で放電可能であること,明るく発光し視覚に訴える効果を持つこと,以上の点に,特に留意して装置を作成した.また,電極に工夫を施し省電力,低真空,軽量なチャンバでのプラズマ生成が可能であること,高度な加工を要する部分を簡略化してハンドメイクなプラズマ 発生装置にすること,以上の点にも留意して装置を作成した.完成した教育用プラズマ発生装置は,大学における授業,公開講座,高大連携事業,科学の祭典,そして,現職教員研修において実際に活用され,アンケート調査などにより科学技術に対する興味・関心を高め,先端科学技術をより身近に感じさせる効果があることが明らかとなった.
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