2008 Fiscal Year Annual Research Report
小・中学校理科における地層観察の実施とその支援方法に関する研究
Project/Area Number |
20700626
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
三次 徳二 Oita University, 教育福祉科学部, 准教授 (10298127)
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Keywords | 地層観察 / 理科教育 / 地学 / 支援方法 / 科学教育 |
Research Abstract |
地震などの災害や大地から受ける恵みなど, 私たちの生活は地球と切り離して考えることができない。地球の構成や活動を理解することは, 小・中学校理科の地学分野において重要な目標である。この目標を達成する第一歩として, 小・中学校の理科では身近な地域の地層観察を行い, 大地の構成物質やその変動の証拠を野外で実物に触れながら学ぶこととしている。しかし, 小・中学校理科の地層観察については, 多くの学校で実施できない状況にある。そのような状況から本研究では, 小・中学校の理科の授業において, 地層観察が実施できるようにするための方策を明らかにすることを目的としている。具体的には, 地層観察を実施するための条件と, 小・中学校に対する研究者などのよりよい支援方法の2点について明らかにしていくことを目指す。 本年度は研究計画の第1年目にあたり, まず調査地域や聞き取り対象校の選定を行った。小・中学校における地層観察の実例について, 学校ごとの事情も含めて教員からの聞き取り調査を行った。この聞き取りは研究の第2年目以降も継続して行われるが, 平成20年度に聞き取りが出来た学校の中では, 地層観察を実施している学校の数は少なかった。中学校の教諭を中心として, 普通の学校では地層観察は実施できないという主張に耳を傾けることが多かった。また, 調査地域内の大学・研究所や博物館などに勤務する地質学系の研究者に対し, 小・中学校理科の地層観察に対するこれまでの関与(支援)の有無についても聞き取りを行った。多くの研究者が関与しているが, 研究の合間に1〜2校程度かかわっているという研究者が大半であり, 地域内の多くの学校に関与しているという研究者は少なかった。
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Research Products
(1 results)