2009 Fiscal Year Annual Research Report
燃料電池・超伝導体を用いた小中学校実験理科学習のための教材開発
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20700628
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology |
Principal Investigator |
吉田 健一 Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology, ものづくり工学科, 准教授 (60252201)
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Keywords | 超伝導 / 燃料電池 / 小学校 / 中学校 / 理科教室 / 溶融体 / 磁気浮上 / 固体酸化物燃料電池 |
Research Abstract |
本年度は、前年度に引き続き小学校や中学校の理科出前授業で使用可能な、超伝導と燃料電池を用いた教材開発に取り組んだ。 超伝導体を用いた教材に関しては、Y123:Y211:Ag_2O=1:0.4モル:15wt%の配合比で、Y211の粒径を0.2μm~0.3μmとしたものが、最も磁気浮上特性が高いことが分かった。次に従来は2g程度の小型試料の合成にしか成功していなかったが、粉末試料をプレスする際にエタノールを噴霧することで、直径36φ、重量50gの大型試料の成型に成功した。この試料上にNd123+Nd422+MgOから成る種結晶を添加して試料を溶融合成したところ、13mm角程度の結晶を成長させることに成功した。合成した大型溶融体は、500℃200時間の条件で酸素処理を行い、試料を超伝導化した。この試料を液体窒素温度に冷却し、残留磁束密度0.4Tのネオジム磁石と組合わせると、フィッシング力196g重(1.9N)、磁気浮上高さ13mmの性能をする磁気浮上材料となった。さらにこの試料を3つ組合わせると、総重量250gの地球儀バルーンのフィッシングが可能となった。また大型溶融体にロウの含浸処理を施し、試料の水分による劣化を防ぐ防水対策とした。開発した教材を用いて、平成22年3月の荒川区産業展において小中学生用を対象にした実演を行った。 固体酸化物燃料電池の教材開発に関しては、教材として利用可能な、Ni+YSZ、Ni+GDCの多孔質燃料極の開発に成功し、さらにこの多孔質燃料極上に緻密電解質を作製できるようにした。
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