2008 Fiscal Year Annual Research Report
授業計画と実施結果の差異に着目した新しい授業ふり返り手法とその支援システムの開発
Project/Area Number |
20700631
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三石 大 Tohoku University, 大学院・教育情報学研究部, 准教授 (50305306)
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Keywords | 教育支援 / 授業リフレクション / コンピュータ支援 / eラーニング / 教授設計 / 教示内容自動記録 / 授業レビュー / 対話型共有電子黒板 |
Research Abstract |
本研究は、大きく分けて、授業計画と実施結果の差異に着目した新しいふり返り手法の開発と、その効率的な実施を支援するためのソフトウェアであるふり返り支援システムの開発の2項目からなる。 そこで本年度は先ず、本研究で提案する新しいふり返り手法を明らかにするために、実際に大学で開講されている複数の授業科目を例にとり、その詳細な記録・観察を行い、観察者によらない客観的な視点により観察可能な教授行動の特定、およびこれに基づく教師がふり返るべきポイントの候補を定義するとともに、これらのポイントの効果的な確認方法を検討し、提案ふり返り手法で用いるふり返り資料の提示形式を開発した。開発した形式によるふり返り資料を利用し、簡単なふり返り実験を行った結果、提案手法により、実施した授業を概ね思い起こせることを確認するとともに、その汎用化が求められることを確認した。 また、提案ふり返り手法のための支援システムとして、教員や支援者にかかる負荷を低減し、日常的な活動の中で容易に利用可能なシステムを実現するために、マルチメディア教材の対話的提示・操作と手書き描画が可能な共有ホワイトボードによる対話型教授システムIMPRESSIONと、スケーラブルな動画通信を可能とする動画ストリーミングシステムMidFieldを統合し、IMPRESSIONによる板書とMidFieldによる動画の任意の箇所からの同期再生が可能な授業記録方式、ならびに記録された授業記録の再生が可能な基本システムを開発するとともに、本システムを利用して複数の授業科目を継続的に実施できるよう、IMPRESSIONにおけるマルチメディア教材の管理方式を開発した。開発したシステムを実際の授業に適用した実証実験の結果、本システムにより、授業およびその基本的なふり返りを実施できることを確認する一方、利便性等の改良が必要であることを確認した。
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Research Products
(15 results)