2009 Fiscal Year Annual Research Report
授業計画と実施結果の差異に着目した新しい授業ふり返り手法とその支援システムの開発
Project/Area Number |
20700631
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三石 大 Tohoku University, 教育情報基盤センター, 准教授 (50305306)
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Keywords | 教育支援 / 授業リフレクション / コンピュータ支援 / eラーニング / 教授設計 / 授業レビュー / 板書型授業 / 対話型共有電子黒板 |
Research Abstract |
本研究の目的は、授業計画と実施結果の差異に着目した新しいふり返り手法の開発と、その効率的な実施を支援するためのソフトウェアの開発にある。そのために本年度は、本研究で開発する支援システムのベースとしている対話型電子黒板の利用形態を分析するとともに、昨年度の研究成果に基づき、本研究で提案するふり返り手法の汎用化、ならびに実用化のための取り組み、およびその有効性評価を行った。 具体的には、先ず、昨年度、プロトタイプシステムとして開発したふり返り支援システムにより自動記録される教示記録を用いた具体的なふり返りの支援手法を明らかにするために、当システムのベースとしている対話型共有電子黒板システムIMPRESSIONにより実施した遠隔授業の実施形態とその教育効果を分析するとともに、開発したプロトタイプシステムを通常の対面授業において継続的に利用した実証実験を実施し、提案システムの実授業への適用可能性を調査した。また、提案システムによるふり返り支援と、提案システムのような特別な情報技術を用いない形式による提案手法の適用の両者を念頭に、昨年度の研究成果であるスライド提示型授業を対象としたふり返り資料の形式に基づき、これをより一般的な授業形式である黒板への板書と口頭説明による講義形式の授業に適用可能とすべく、大学の実授業を対象としてその観察、分析を行い、本研究で提案する授業計画と実施結果の差異を確認可能なふり返り資料の形式を新たに開発するとともに、これによるふり返り、ならびに授業計画の再設計の実証実験を行った。その結果、非システム利用時は資料作成にある程度の人手を要するものの、必ずしも事前に差異を特定せずとも、授業中の教示内容の遷移一覧や各場面で要した時間を確認できるよう提示することで提案手法を適用可能できること、場合によっては教示内容のより詳細な確認が要求されることなどを確認した。
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Research Products
(15 results)