2008 Fiscal Year Annual Research Report
小・中学校の歴史学習におけるハイパーメディア教材利用の有効性の検討
Project/Area Number |
20700633
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
李 禧承 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 準研究員 (50463823)
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Keywords | 小・中学校 / 歴史学習 / 難構造化知識領域 / 歴史教科書 / 日本と韓国 |
Research Abstract |
本年度は小・中学校の歴史学習において「難構造化知識領域」の学習に関する理論的検討を行い、「難構造化知識領域」の学習課題を設定することを目的とし、以下のような3つの計画を設定して作業を進め、その成果が得られた。 1. 小・中学校の歴史学習における「難構造化知識領域」の学習可能性を示す理論的検討 : 先行研究では小・中学校段階における「難構造化知識領域」の学習可能性を指摘した議論はほとんど見当たらないことから、その段階の歴史学習における「難構造化知識領域」の特性をもつ学習内容が存在することを、歴史教育の側面から検討した。その結果、ある事象について多様な視点から考える必要のある「難構造化知識領域」の学習は歴史教育において重要視されていることから(遠山茂樹、1981, 加藤公明、1989、2007)、小・中学校において「難構造化知識領域」の学習内容として歴史学習を取り上げる理論的根拠を捉えた。2. 小・中学校の歴史教科書(日本と韓国)を入手し、「難構造化知識領域」の学習内容(事例調査用の課題)の検討 : 、歴史学習における「難構造化知識領域」の学習内容を具体的に設定するために、日本と韓国の歴史教科書を入手し、日本と韓国の教科書間の解釈が異なる事象を捉えた。その中で、事例調査のための生徒の学習課題目として「日韓併合」を取り上げることにした。3調査協力の依頼来年度の事例調査を実施するために、韓国の教員を訪ね、協力を依頼した。
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