2008 Fiscal Year Annual Research Report
発表者のふるまいを観測・フィードバックするプレゼンテーション支援システムの構築
Project/Area Number |
20700638
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
丸谷 宜史 Kyoto University, 法学研究科, 助手 (30452311)
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Keywords | 教育工学 / パターン認識 / コンテンツ・アーカイブ |
Research Abstract |
本研究はインストラクショナルデザインのADDIEモデルに基づき, 発表者が自主的にプレゼンテーション練習を行なう際に, 自分の発表内容を確認し, その分析を客観的に行なうことができるシステムの構築を目標としている. その実現のためには, 『1.「分析(Analyze)」のための「プレゼンテーションのアーカイブ・発表者のふるまいの観測」』『2.「設計(Design)」のための「事例に即した典型的な設計方針の選出」』『3.「実施(Implement)」のための「設計方針に従った指示の提示」』『4.「評価(Evaluate)」のための「設定された評価項目との一致・不一致の検証」』を可能とするシステムの開発が必要である。 平成20年度は上記の1,2の実現のため, 「プレゼンテーションアーカイブシステムの構築」と「プレゼンテーション事例の収集」について取り組んだ. 「プレゼンテーションアーカイブシステムの構築」については, プレゼンテーション全体を記録するカメラ, 発表者の様子を観測するカメラ, および発表者音声を記録するマイクを配置したシステムを構築した. これにより, 簡易にプレゼンテーションとそのときの発表者のふるまいをアーカイブすることが可能となっている. ただし, 獲得された発表者の様子や音声に対する画像処理・音声処理の部分については, ふるまいの基本的な単位(発表者の発話(音量, 抑揚等)・手首の動き・位置・向き)への変換処理が十分ではないため, この実現が急務である. 「プレゼンテーション事例の収集」については, 実際のプレゼンテーション練習についての事例をすでに10件程度獲得している. 今後, 上記のふるまいの基本的な単位への変換処理が実現し次第, それらのパターンを入力データとし, 実際のプレゼンテーション練習で行なわれた指摘事例を教師信号としたクラスタリングにより, 発表者のふるまいと支援内容との関連についての分析を行っていく.
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