2008 Fiscal Year Annual Research Report
柔道の微妙な運動感覚を学習するためのデータベースの構築に関する研究
Project/Area Number |
20700658
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Research Institution | National Institute of Multimedia Education |
Principal Investigator |
藤野 良孝 National Institute of Multimedia Education, 研究開発部, 助教 (40462767)
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Keywords | 教育工学 / 柔道 / スポーツオノマトペ / データベース / 学習支援 |
Research Abstract |
本研究は、言葉では表現すことが困難な柔道の技の運動(微妙な感覚)を音のリズム感により伝達が促進されるスポーツオノマトペ(擬音語・擬態語的な発声)を指導技術として運動指導者、学習者の観点を踏まえた学習用データベースシステムを開発することを目的としている。本年度の研究実績の概要は、以下の通りである。 1. 中学生学習者に柔道を学ばせる上で重要な技リストを、柔道指導者の指導経験をもとに厳選し各技(投げ技・固め技)においてポイントとなる微妙な運動感覚の呈示範囲を決めた。学習で視聴する映像コンテンツの数は、基本動作、投げ技、固め技ともに安全性、学習時間、学習段階を考慮した適切な量を設定した。また、映像は学習方略を加味した(1)技全体の映像と(2)技のポイントとなる局面(崩し、作り、掛け)にスポーツオノマトペを付与した映像の2タイプを考案した。 2. 学習者の視点から映像の見やすさ、関心を促すための映像手法を専門家と議論およびアンケート調査を行い両面から総合的にカメラアングルを検討した。1台目のカメラは正面から見て2名の演技者が対面となった状態(横面)に固定して撮り、2台目のカメラは投げ手の方向からポイントとなる身体部位にズームアップして撮ることに決定した。 3. 技の学習遂行に効果的な情報を備えたスポーツオノマトペデータベースの仕様イメージを設計するために、学習者が求めている仕様イメージについてアンケート調査を行い定量的に検討した結果、技のビデオ呈示、技とスポーツオノマトペの検索、技の理解度を確認する学習履歴などが有効であることが示唆された。得られた知見を整理しシステムのプロトタイプを設計した。
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Research Products
(2 results)