2011 Fiscal Year Annual Research Report
1kmメッシュシミュレーションによるアジア地域の二酸化炭素収支解析
Project/Area Number |
20710018
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐々井 崇博 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教 (70443190)
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Keywords | 炭素循環 / リモートセンシング / 炭素フラックス / BEAMS / 純一次生産量 / 陸域生物圏モデル / 陸域生態系 / 純生態系生産量 |
Research Abstract |
今年度は、本事業で得られた成果データの公表、及びデータ公開に向けた作業を行った。その結果、本事業の実施内容である炭素収支解析から社会貢献までの作業が完了し、計画内容は全て達成した。 本事業の最終年度の成果として、「国内の複数大学及びNASAとの共同で、日本域の自然生態系における炭素収支量を1km解像度で解析した。研究の特徴は、二酸化炭素収支量の現状把握を目的として、観測データににつく新たな推定手法を開発したことにあり、地表面の情報を捉える衛星観測データを複合利用することによって、時々刻々と変化する陸域生態系の活動を正確に把握することができる。今回の研究結果は、これまで盛んに行われてきた解像度の粗い解析の結果とは大きく異なったことから、日本のような複雑な地形・被覆の地域では少なくとも1km程度の解像度が必要であることがわかった。今後は、地理情報システムと組みわせることで、地域毎の炭素収支量の特徴や気象変化・土地利用変化との関係が明らかになり、行政区分ごとの二酸化炭素収支量の評価や管理に貢献することが期待される。」という内容で成果をまとめて論文を発表した。また、本内容でプレスリリースの実施とマスコミを通じた二酸化炭素収支データの公表を行った。 更に、本成果で得られたデータを多くの研究者などに公開するため、陸域生態系の二酸化炭素収支データ配信を目的としたWebサイトを作成した。論文発表した2001年から2006年までの純一次生産量、純生態系生産量などの炭素収支データを配信する予定である。データは見やすいようにGoogle Earthと重ね合わせ、ブラウザ上で閲覧できるように工夫した。閲覧者が陸域生態系の二酸化炭素収支量に興味を持ってもらえる機能性を重視し、アニメーション機能や検証サイトを自動的に閲覧できるツアー機能などを持たせた。
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[Journal Article] Satellite-driven estimation of terrestrial carbon flux over Far East Asia with 1-km grid resolution2011
Author(s)
Sasai, T., N. Saigusa, K. N. Nasahara, A. Ito, H. Hashimoto, R. R. Nemani, R. Hirata, K. Ichii, K. Takagi, T. M. Saitoh, T. Ohta, K. Murakami, Y. Yamaguchi, T. Oikawa
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Journal Title
Remote Sensing of Environment
Volume: 115, 7
Pages: 1758-1771
DOI
Peer Reviewed
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