2008 Fiscal Year Annual Research Report
固定発生源からの微小粒子(PM2.5)排出挙動測定用エアロゾル分級装置の開発
Project/Area Number |
20710028
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
和田 匡司 Ishikawa National College of Technology, 環境都市工学科, 助教 (00413766)
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Keywords | 大気環境 / PM2.5 / 固定発生源 |
Research Abstract |
未だ確立されていない固定発生源からの粒子排出挙動の評価法について検討を行った。まず、固定発生源からのPM2.5/PM10排出挙動評価法として、煙道中での直接分離捕集(in-stack)用マルチノズルバーチャルインパクタを、大気環境用に開発したSzymanskiらの設計に基づいて設計試作した。さらに評価法としての有用性を検討するため、モデルエアロゾルを用いた試験を行い、他手法との比較検討を行った。その結果、カスケードインパクタ法では、捕集板にグリースなどを塗布し捕捉性を増加させないと再飛散等によりPM2.5を過大評価する可能性が示唆され、高温・反応性の雰囲気での測定となる固定発生源では適用に限界があることを明らかにした。一方、バーチャルインパクタ法ではグリースなどを用いなくても粒子の再飛散を抑制できる構造であるので、適したPM2.5/PM10の分級捕集法であることが明らかとなった。また、ダスト濃度やサンプリング時間による影響が少ないことが確認された。さらに、モデルエアロゾルを用いて基本性能(分級曲線、カットオフ径、分級の鋭さなど)を確認した。また、石炭燃焼プラント試験装置で測定を行い、来年度のプラント測定に向けてのデータ収集ができた。その結果、現設計装置では常温常圧において12.51/min程度の処理量なので、バグフィルタ等の高度集塵装置が設置されている施設では、12時間以上のサンプリング時間が必要であることが分かった。そこで、試作器の大流量化を次年度行い。プラントでの運転を試みる。
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