2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20710062
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中島 常憲 Kagoshima University, 工学部, 教務職員 (70284908)
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Keywords | 光触媒反応 / 光触媒吸着剤ハイブリッド / 有害重金属除去 / 亜ヒ酸除去 / セレン酸除去 |
Research Abstract |
活性アルミナを母剤とした光触媒吸着剤ハイブリッド(HYB)を調製して、難除去性の亜ヒ酸[As(III)]を水相から光酸化吸着により除去することを検討した。As(III)除去率を算出するに当たり、既存の原子吸光光度計に本補助金により購入した水素化物発生装置を組み合わせた水素化物発生原子吸光法にて分析を行なった。まずHYBの調製条件、特に焼結温度が光触媒反応の活性に与える影響について、キセノンランプを用いる回分反応により検討を行った。HYBを400℃〜600QCにて焼結した場合、光触媒活性の高いアナタース型のTiO_2を吸着剤上に担持することが可能であり、400℃にて焼結したHYBが最も高いAs(III)除去効率を示すことが明らかになった。その他モノメチルアルソン酸、カコジル酸、フェニルアルソン酸誘導体等の有機ヒ素化合物の分解についても検討を行った。 つぎにHYBを充填したらせん型カラムを用いて連続処理装置の設計を行なった。この際、本補助金にて購入の超高圧水銀ランプを使用した。微粒子であるTiO_2をカラム処理に応用することは困難であるが、本課題にて開発したHYBを利用することで、カラム処理によるAs(III)の連続的な光酸化吸着除去が可能であった。また、通常の直線型カラムを使用した場合と比較し、らせん型カラムを使用した場合、除去効率を向上させることが可能であった。 上記で用いたHYBを用いて、難除去性のセレン酸[Se(VI)]の光還元除去についても検討した。還元剤としてギ酸を用いた場合、Se(VI)をSe(IV)や金属Seに還元し水相から除去することが可能であった。また、HYBを用いることで、TiO_2粉末を用いる反応と比較して、有害なギ酸の添加量を削減することが可能であった。
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Research Products
(2 results)