2008 Fiscal Year Annual Research Report
粘土質土壌・鉱産物の利用による炭素系新規多孔性吸着材料の研究
Project/Area Number |
20710065
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Research Institution | National Institute of Occupational Safety and Health, Japan |
Principal Investigator |
安彦 泰進 National Institute of Occupational Safety and Health, Japan, 環境計測管理研究グループ, 研究員 (80342947)
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Keywords | 環境技術 / 環境材料 / ナノ材料 / 多孔性物質 / 吸着材料 / 粘土質土壌 / 炭素材料 |
Research Abstract |
本研究では、1.試料の合成 並びに2.試料の吸着能力の把握 が研究を構成する主要な項目とみなすことができる。以降はそれぞれの結果についてまとめる。 1.本研究での多孔性炭素材料の合成方法では、テンプレートとなる各種粘土質土壌・鉱産物中への炭素原料の有効な導入・充填を実現することが、試料の収率・比表面積双方の観点から効果的な合成への重要なポイントと考えられる。ここで、現在までに合成を終えたサンプルについて、各テンプレートと炭素原料(有機溶媒、糖類等)の種類の組み合わせと、各テンプレート中への炭素原料の充填条件(回数及び圧力等)がサンプルの収量・収率・比表面積にもたらす効果について整理を行い、それらの傾向を把握することができた。特に、粘土質土壌は種類によって各炭素原料との親和性に違いが見られ、この点が炭素試料の合成に大きな影響を持っている。これらの結果は、次年度での試料の合成、並びにそのプロセスの改善に役立つことが期待できる。 2.得られた多孔性炭素材料の持つ吸着能力の把握に関連して、今年度は既存の椰子殻活性炭での実測結果を対象に、Wheeler-Jonas方程式の拡張による、温度・湿度までを考慮に入れた有機溶剤ガス吸着容量の推算モデルを用いたシミュレーションを行い、これらの演算に関する知見を得た。このモデルは本研究によって得られる多孔性炭素材料にも適用が可能と見られ、今後は実験による測定と共にこれらの計算も進めることを検討している。
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Research Products
(3 results)