2009 Fiscal Year Annual Research Report
立方体型ナノ微粒子触媒の表面構造物性および燃料電池触媒への応用
Project/Area Number |
20710082
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中村 将志 Chiba University, 大学院・工学研究科, 助教 (70348811)
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Keywords | 燃料電池 / ナノ微粒子 / 電極触媒 / 表面構造 / 白金 / 酸素還元反応 |
Research Abstract |
固体高分子形燃料電池に使用されている電極触媒は主に白金など貴金属であるが、資源的な制約やコスト面から大幅な使用用削減が必要である。燃料電池反応は電極触媒の表面構造に依存するため、高活性な表面構造をもつ触媒微粒子を使用できれば飛躍的に使用量を削減できる。そこで、特定の表面構造をもつ構造規制ナノ微粒子を合成し、表面構造の決定や触媒活性を評価した。 1、平成20年度において表面が(100)配向をもつ立方体型白金を合成した。本年度はさらに立方八面体型ナノ微粒子の合成を試み、表面構造の解明を行なった。ポリマーを表面保護剤として添加し、塩化白金酸を水素還元し立方八面体型ナノ微粒子を高選択的に合成した。電気化学測定を行なったところ、白金の高指数単結晶電極と類似の結果を得た。立方八面体型ナノ微粒子は(111)および(100)面が露出していることが推測されており、詳細な解析の結果、(111)および(100)面は平坦な構造であることを明らかとした。立方体型ナノ微粒子はステップを有しているのに対し、立方八面体型が平坦な表面構造であった。 2、構造規制した白金ナノ微粒子の触媒活性評価を行なった。カーボン電極上にナノ微粒子を担持させ回転ディスク電極にて酸素還元反応の活性を調べた。比較のために、構造規制されていないナノ微粒子とも比較した。立方八面体型ナノ微粒子が最も高活性であり、立方体型は最も活性が低かった。この結果は酸素還元反応には(111)面が有効であることを示唆している。また構造規制したナノ微粒子が燃料電池触媒として有用であることを明らかにした。
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Research Products
(4 results)