2009 Fiscal Year Annual Research Report
自己テンプレート法を用いたナノ構造制御による酸化亜鉛色素増感型太陽電池の開発
Project/Area Number |
20710093
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
細野 英司 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, エネルギー技術研究部門, 研究員 (80462852)
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Keywords | ZnO / 色素増感型太陽電池 / 自己テンプレート / ナノ構造 |
Research Abstract |
色素増感型太陽電池の電極材料としてTiO_2について多くの研究がなされている中、ZnOを電極材料として利用する研究を試みてきた。Ru錯体色素において、色素からZnOとTiO_2への電子注入過程および電子注入効率は同様であるとの報告がなされていることから、電子の移動度が高いZnOを用いることで、色素増感型太陽電池の効率向上へ向けて、新たなる展開が期待されるためである。 本研究では、ZnOのナノ構造を制御し、色素増感型太陽電池用の電極として適した構造を作製することで、変換効率の向上を目指しており、ナノ構造制御の手法として自己テンプレート法を用いたナノ構造制御を行うことが大きな特徴である。自己テンプレート法とは、ナノ構造体形成物質として、金属有機塩の豊富な種類と多様な分子性結晶構造に注目し、金属塩を析出させ、その結晶構造に由来するナノ構造制御を行い、これを熱処理することによって金属塩の構造を維持したナノ結晶多孔質酸化物を得る手法である。本年度においては、これまでの自己テンプレートの一つであった、層状水酸化酢酸亜鉛(Zn_5(OH)_8(CH_3COO)_2・2H_2O)の層間に、ペンタデカフルオロオクタン酸をインターカレートさせた、Zn_5(OH)_8(CH_3COO)_1(C_8F_<15>OO)_1・2H_2Oと考えられる新規自己テンプレートの作製に成功した。今後、さらなるナノ構造制御を進めると共に、新規色素開発研究と合わせることで、変換効率の向上が期待される。
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Research Products
(3 results)