2008 Fiscal Year Annual Research Report
多重量子井戸のひずみ制御MEMS波長可変レーザの開発
Project/Area Number |
20710099
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
肥後 昭男 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 助教 (60451895)
|
Keywords | メムス / 可変波長レーザ / 多重量子井戸 |
Research Abstract |
波長可変光源は, 半導体レーザと波長フィルタで構成されており, 波長フィルタを変化させることで波長を制御する. 波長制御方式として, 電流注入による屈折率変化を用いる方式, 半導体レーザ以外にMEMSあるいは機械構造をもち、それにより共振器長を変化させる方式などが提案されている. これらとは異なり、われわれが提案した素子は多重量子井戸のひずみを外部から変化させることで発光波長を変化させるものである. 20年度はDFBレーザなどで使われているグレーティングの間隔をMEMSで変化させた場合の波長変化の見積もりをおこなった。その結果、40Vdcを印加した場合に、並行平板型アクチュエータで1nm, くし歯型アクチュエータで約2nmの波長変位を見積もった. しかしながら、この数値は十分ではないため、平行平板型では大きな波長可変をおこなうことが難しい. くし歯型は大きな駆動力を生むため可能性を秘めている。そこで、われわれは実際に幅500nm, 長さ5um, 厚さ500nmのくし歯型アクチュエータを作製し、駆動特性を測定した。その結果、80Vdcで約100nm程度の駆動変位が確認できた, 駆動電圧が大きくなってしまっているのは、プロセスの際に設計知に対してくし歯の幅が狭くなり、その分対向する電極との距離が開いてしまったためであると考えられる. 今回行った提案は世界的にも類が無く今後のMEMSレーザを組み合わせた分野で大いに期待させる.
|
Research Products
(2 results)