2008 Fiscal Year Annual Research Report
電子放出サイトの原子レベル制御と電子波干渉電子源の開発
Project/Area Number |
20710108
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 勝久 Osaka University, 極限量子科学研究センター, 特任研究員 (20403123)
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Keywords | 微小電子源 / 電子波干渉 / 電子ビーム誘起堆積 / 電界放射顕微鏡 |
Research Abstract |
電界放射顕微鏡(Field Emission Microscope : FEM)により酸素ラジカル処理を施したビーム誘起堆積Pt冷陰極の電子放出六ターンの評価を行った。これにより、酸素ラジカル処理を施したビーム誘起堆積Pt冷陰極の電子放出パターンは複数の縞状のパターンで構成されているごとが分かった。これらの縞状のパターンを複数のフラウンホーファ回折の重ね合わせモデルとして、2次元強度分布の計算を行った。その結果、計算結果と実験で観察した縞状の電子放出パターンが比較的良い一致を示した。このことから実験で得られだ縞状の電子放出パターンが電子波の干渉縞の重ね合わせであることを示した。また、酸素ラジカル処理を施す前後でのビーム誘起堆積Pt冷陰極の透過型電子顕微鏡像を観察することによって、酸素ラジカル処理によってビーム誘起堆積Pt冷陰極表面のアモルファスカーボン層が除去されて、冷陰極表面にPtナノクリスタルが露出していることを明らかにした。以上の結果は、ビーム誘起堆積Pt冷陰極から放射される縞状の電子放出パターンは1つのPtナノクリスタルに存在する二点の電子放出サイトから放射された電子波の干渉パターンであることを示唆している。この成果を平成20年7月にポーランドで開催された第22回国際真空ナノエレクトロニクス会議において発表した。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Transmission-Electron-Microscope Observation of Pt Pillar Fabricated by Electron-Beam-Induced Deposition2008
Author(s)
K. Murakami, N. Matsubara, S. Ichikawa, T. Kisa, T. Nakayama, K. Takamoto, F. Wakaya, M. Takai, S. Petersen, B. Amon, and H. Ryssel
Organizer
The 21st International Microprocesses and Nanotechnology Conference
Place of Presentation
福岡県
Year and Date
20081027-30
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